M.T.
観光業界の進化と文教スタヂオの未来
- 入社年
- 2002年
- 担当エリア
- キッザニア福岡、福岡アンパンマンこどもミュージアムinモール アンパンマンにこにこ写真館、マリンワールド海の中道、福岡タワー、グラバー園、九重“夢”大吊橋、おきなわワールド 琉球写真館、おきなわワールド 玉泉洞、海洋博公園・沖縄美ら海水族館、石垣島鍾乳洞、亜熱帯植物楽園由布島、竹富観光センター、万座毛、レンタル琉装veni
- 現在の役職
- エリアマネジャー
- エリアマネジャー(以下、AM)になるまでのキャリアの歩みを教えてください。どのような経験が、最近の仕事に活かされていますか?
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キャリアの歩み
2002年4月に新卒で入社し、高山支社に配属されました。赴任後は高山市内で数ヶ月実務を経験した後、白川郷へ異動。翌年から5年間、白川郷でチームリーダーを務め、その後NHK大河ドラマ「風林火山」のロケ地である山梨県北杜市へ1年間出向しました。2008年に高山支社へ戻り、白川郷でグループリーダーを経験。その後、高山エリアのエリアマネジャーを拝命、沖縄エリア、そして九州沖縄エリアのエリアマネジャーを歴任し、現在に至ります.
エリアマネジャーになるまでは白川郷での勤務が長く、その時の経験が現在のマネジャー業務にも活かされています。白川郷は水族館や都市型のテーマパークとは違い、白川村の住民の方々が実際に生活されている場所で商売をさせていただく環境なので、私たちのような外部企業が事業を行うことは容易ではありませんでした。施設のテナントとして入っているわけではありませんので、まず一人の人間として信頼されないと村の方々からは受け入れていただけませんでした。挨拶はもちろんですが、毎日、朝夕は近辺のゴミ拾いをし、雪の日は除雪のお手伝いをし、まずは私自身が少しずつ顔を覚えていただき信頼していただくところからがスタートでした。
現在のマネージャーの業務においても、現場のスタッフだけでなく社外の様々な方々と関わり、仕事を進めていく中で、信頼関係の構築が最も重要です。会社名や肩書だけでは人は動いてくれません。会社の方針を理解してもらい、ご協力いただくためには、まずは私自身が一人の人間として信頼されることが大事です。
- 複数のグループを統括する立場として、どのようなリーダーシップやマネジメントを大切にしていますか?
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運営チームの哲学
九州沖縄エリアは、グループ間の移動が飛行機に乗っての移動になるので大変ですが、1、2ヶ月に一度は全現場を自分の目で見るようにしています。同じエリア内でも、チームによって都市型のテーマパークから離島の観光現場まであり、職場環境が大きく異なります。当然、チームごとに抱える問題や課題も違いますので実際に現地に行って現場を確認し、現場の社員の声を聞くように努めています。コロナ過以降は、オンラインミーティングが普及しましたので、月に一回エリアでオンラインミーティングを行い情報の共有ができるようにしておりますが、やはり現場に足を運ばないとわからないことが多くあります。
またエリア全体の活性化や一体化に向けた方針として、グループの枠を越えた応援体制やエリア内での人事異動を定期的に行うことで社員の成長や組織の活性化に繋がるようにしています。
年に一度の社員旅行はグループ毎で開催することも可能ですが、社員間の交流を図るためにエリア合同で開催するようにしています。出発地が大きくことなるので、エリア合同での旅行を計画するのは毎回大変ですが、普段会って話すことが無い社員同士でも、仕事以外の時間を一緒に過ごすことで結束が深まっているよう感じます。
- リーダーや現場のスタッフがより成長できるよう、具体的にどのようなサポートを行っていますか?
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チームを成長させるために
成長を促す一番大きなサポートは経験の機会を与えることではないしょうか。長年同じ現場で同じ業務を継続することも立派なことだと思いますが、本人の成長のためには違う環境で働く機会を与えてあげることが大事だと思います。責任感のある優秀な社員が異動すると現場は困りますが、長期的な視点でみると本人にとっても会社にとっても、人事異動が成長の節目になります。
社員の退職や新規現場の開業などで急な人事異動が発生することもありますが、エリア内の人事権を持つ立場としては、単なる人員調整ではなく、異動する社員それぞれの成長にコミットした人事を行うようにしています。また転勤に限らず同じグループやチーム内でも新しい役割を与えたり短期イベントのリーダーを任せたりと積極的に新しい仕事を任せるようにしています。
- 観光記念写真のマーケットである観光業界は、この先どのように進化すると考えていますか?また、観光記念写真というビジネスが、今後さらに発展するために必要な観光や努力は何だと思いますか?
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観光業界の未来と私たちの未来
観光業界は今後ますます多様化が進むと考えています。インバウンド観光客は2030年までに6000万人という目標が掲げられており、行き先も主要都市だけでなく地方へ波及していくことが予測されます。旅の目的も、「見る・食べる・遊ぶ」といった従来型の観光から、「趣味」「学び」「地域貢献」など、より多角的で体験型の観光へとシフトしつつあります。
しかし、成長が期待される一方で、オーバーツーリズムや人材不足といった課題も深刻化しています。DXの推進による効率化、観光需要の平準化、そしてサービス業の賃金向上による人材確保など、マーケットの成長に合わせて、供給体制の抜本的な改革が必要だと考えます。
文教スタヂオも今までと同じようなマンパワーだけでは通用しなくなります。外国人スタッフやシニアスタッフの採用、また営業方法においてもデジタルシステムを活用したビジネスモデルへの進化が必要だと考えています。
- 文教スタヂオ全体の成長と方向性について、辻野さんの立場から感じることや、今後の展望を教えてください。
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会社の成長と方向性
人財の採用と育成が会社の成長のカギを握っていると感じます。新卒採用や現場スタッフの採用はもちろんですが、専門の分野に長けた人財のキャリア採用や女性マネジャーのキャリア採用など、多様化する社会に対応できるよう、人もサービスも考え方も、常に新しい風を吹き込んでいくことが大事だと考えています。
社会が変化している中で文教スタヂオも大きく進化するタイミングだと感じています。現在の主流である即製販売でお客様に写真を購入していただくビジネスモデルに加え、デジタルシステムを活用したBtoBのビジネスモデル確立や、お客様に提供する商品も写真という概念に捉われず進化させていきたいと考えています。